世界の人と一緒に学んでいます。

2021.03.01

前回に引き続き、今回もSTEAM授業で実施しているロボットとAIのプロジェクトのお話をします。本校のプログレスコースとアドバンスコースの生徒達は、欧州委員会共同研究センターの研究者のVickyと一緒に、公平なロボットについて研究しています。

2021年2月26日は、オランダとZOOMでつないで公平なロボットの共創を実施しました。授業は日本時間の13:30~だったので、オランダは早朝の5:30。Vickyは共同研究者である生徒たちに会うために、朝からZOOMで参加して下さいました。また、本校で新しい教育の研究開発を行うことになっているPatrick Newell氏も参加してくださり、英語・論理的思考・オンラインでの協同作業の方法・国際交流を、一度に経験する授業となりました。本授業はアフリカのウガンダでも実施される予定です。

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オランダに居る研究者から説明を受ける生徒達。教室にはTEDxTokyoを作ったPatrick氏もいます。

 

授業では生徒達は公平なロボットをデザインするために、日本の昔話の中に見つけた不公平や、日常生活で感じた不公平の例をグループで話し合い共有しました。生徒たちは密にならないように注意しながら、以下のようなグーグルスライドを共同編集してシナリオをフローチャートの形で共創しました。

ROBOT PROJECT DAY3
公平なシナリオと不公平なシナリオを共創する際に共同編集したスライド

VickyとPatrickは英語で議論したので、必要な部分については私が生徒たちに日本語で説明し、生徒同士は日本語で議論ました。今のところは、生徒たちは英語の議論を傍観していますが、日常的に行っていれば、徐々に参加できるようになると思います。日本の高校生は英語の知識は沢山あるので、使い慣れる練習が必要ではないかと考えています。

この記事を書いたメンバー
今井 朝子
今井 朝子
(株)日立製作所にて研究開発に従事した後、アメリカの企業にて東京大学とイリノイ大学とのVRの国際研究プロジェクトに参加し、アプリケーション開発に従事。その後ユーザビリティーに関するフリーランサーとして多数企業の新規事業提案等に携わる。現在、総務省情報通信審議会専門委員、OECD SSES National Project Manager、Salzburg Global Seminar Fellow(世界をより良くするために活動しているリーダーのための国際NPO)、Karanga執行役員(社会性と情動の学び、生きる力の学びを広めるために活動している国際アライアンス)群馬県非認知教育専門家委員会委員、SEL Japan 運営メンバーを兼務。

<経歴>
・慶應義塾大学理工学部卒業
・慶應義塾大学大学院理工学研究科物理学専攻 修士課程修了
・イリノイ大学コンピュータサイエンス科 修士課程修了
・東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻博士課程修了