未来の創り手となるために必要なものは?

2019.12.27

こんにちは!
STEAM教育担当の今井朝子です。

今回は、政府が提唱している「Society5.0」についてご説明します!
また、生徒たちが未来で活躍するための深い学びについて、成城学園 学園長補佐・参与の森先生を訪れましたので、ご紹介します。

「Society5.0」とは、日本が提唱する目指すべき未来社会の姿です。内閣府のHPに載っている「Society5.0」の説明文には、「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)」とあります。
つまり、「人間の要求に合わせてデザインされた社会で、経済的にも豊かな社会」のことです。例えば駅に注目してみましょう。今ではICカード(suicaやPASMO)をタッチするだけで改札を通ることができますが、30年ほど前までは自動改札機がなく、駅係員が専用のはさみを用いて1枚ずつ切符を切っていたのです。自動改札機やICカードが生まれたことにより生活が便利で豊かになりました。

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内閣府「https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/index.html」

このように様々な面で進化を遂げてきましたが、「Society5.0」では新たにサイバー空間(仮想空間)にまで世界が広がります。フィジカル空間(現実空間)を設計するだけでも難しかったのですが、サイバー空間が入ることでさらに難しくなります。

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内閣府「https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/index.html」

生徒たちは、フィジカル空間(現実空間)に加えてサイバー空間(仮想空間)にあるものを使いこなし、更に、人の要求を理解して、その要求に合わせてデザインできるようになる必要があります。そのためには、まず特性を深く理解する必要がありますが、教育プログラムは世界中でまだ作成途中です。自由ヶ丘学園でもインターネットや人的ネットワークを駆使して国内外の最新情報を集め、本校の生徒にあったプログラムを作成しています。その一環として、成城学園 学園長補佐・参与の森先生の研究室を訪問させていただきました。森先生は、幼稚園児から大学生までのICTに関係する教育をご担当されており、ソフトバンクのロボット「 Pepper 」を使った授業や、IBMのAIであるWatsonを使った授業など先進的な授業に取り組んでいらっしゃいます。

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研究室で会ったPepperと
(成城学園はPepper 社会貢献プログラム2に参加しています)

森先生とは、今後も意見交換をしながら新しい教育プログラムを作っていく予定です。さらに、世界中の方々とも意見交換しながら深い学びについて考えていきたいと思います。

この記事を書いたメンバー
今井 朝子
今井 朝子
(株)日立製作所にて研究開発に従事した後、アメリカの企業にて東京大学とイリノイ大学とのVRの国際研究プロジェクトに参加し、アプリケーション開発に従事。その後ユーザビリティーに関するフリーランサーとして多数企業の新規事業提案等に携わる。現在、総務省情報通信審議会専門委員、OECD SSES National Project Manager、Salzburg Global Seminar Fellow(世界をより良くするために活動しているリーダーのための国際NPO)、Karanga執行役員(社会性と情動の学び、生きる力の学びを広めるために活動している国際アライアンス)群馬県非認知教育専門家委員会委員、SEL Japan 運営メンバーを兼務。

<経歴>
・慶應義塾大学理工学部卒業
・慶應義塾大学大学院理工学研究科物理学専攻 修士課程修了
・イリノイ大学コンピュータサイエンス科 修士課程修了
・東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻博士課程修了